実際に元が取れるのはごく僅か

2010年9月3日

ものづくりをして、つくづく思うのは「実際に元が取れるのはごく一部」という現実です。

いくつものアイデアから、実際に商品化できるのは一部。

その中から、元が取れるのはごく僅かです。

http://www.gizmodo.jp/2010/09/post_7581.html

引用
「我々は莫大な額を発明のためのアイディアに投資し、そのほとんどはうまくいかないのです。
そのうちのいくつかは実際に形になり、さらにほんの少数が成功し、他の(失敗した)アイディアをカバーして意味のあるものにするのです。」
ここまで

私は、少しでも要求がある限り「自分が欲しくなるような物」を作るのが使命だと思っています。

私の場合、企画からソフトウエア、基板設計まで全部できるので、ほとんどの人が使わない特殊な物でも作ることができます。

ですから、売っている物は本当に変わった物ばかりです。



IEEE754

2010年7月23日

最近のECUでは、IEEE754という形式のデータを使ったマップが組まれていることが増えてきました。

初期ECUは一つの項目を8ビット「バイト byte」で、 00からFF までの 0から255 で表現していました。
これでは256段階の設定しかできず、高精度な制御には完全に不足します。
テーブルの四点を使った補完などで精度を上げることはできますが、最初の設定が256と言うことには違いありません。
精度的にAD変換でいう10ビット相当の精度1024段階、欲を言えば12ビットの4096段は欲しいところですので、だいぶ不足します。

そこで次に16ビットの「ワード word」が使われるECUが初期のNSXの頃から出てきました。
表現できるのは0000 から FFFF までの65536段階です。
これでだいぶ細かな制御が可能になってきました。
しかし、精度的には良くなりましたが、色々問題があります。
CPUを含む内部構造が8ビットであったり、演算にメインのCPUを使うので効率の悪化や処理速度の低下(オーバーヘッドが増える)可能性が高くなります。

そこで最近使われているのが、Single IEEE754です。
これは00000000 から FFFFFFFF、の32ビットを使って表現する単精度実数です。
表現できる範囲が ± 1.5 × 10- 45~± 3.4 × 1038 という膨大な範囲が表現可能です。
その代わり、二進と十進の変換誤差、丸め誤差などが生じますが、通常の制御や32ビットの精度では問題となることはないでしょう。
詳細はIEEE 754 で検索していただければたくさん見つかります。

同じ32ビットで、0から4294967295 の4294967296段階までは表現できるので、大きな数を扱えるからと言ってわざわざIEEE754など無駄なようにも思えますが、これには意味があります。

だいぶ以前の話ですが、PC9801初期の頃に浮動小数点演算用のコプロセッサ(浮動小数点演算ユニット)を後付けするのがありました。
「コプロセッサ」によってメインCPUの演算負担を減らす事でシステムの処理速度を上げるという物でしたが、最近のマイコンにはこのコプロセッサが標準で内蔵されつつあります。
CPUにとってテーブルの参照や処理は意外と手間がかかることで、これを別のプロセッサが処理してくれれば非常に都合がよいことになります。
特に制御系ではテーブル参照(ルックアップテーブル)やマップ制御が多くを占めますので、その効用が高くなります。

こういった理由からIEEE754が使われつつあるのです。

ROMデータを見た時、4バイトずつきれいに並んでいるが、数値的に何が何だかさっぱり・・・と言うときには、IEEE754 データの可能性が高いです。



日本に来ていました

2010年7月13日

私は定期的に日本とオーストラリアを行き来しています。

昨日まで日本に来ていました。

家から秋葉原が近いので、数日おきに回ってきました。

秋月さんから千石さんを回り、ヒロセさんからラジオデパート裏口に入り、地下から二階までを周り、表から西川ねじ、ガード下を巡ってゴールがヨドバシという、いつものルートをグルグルしてきました。

部品の買い出しは楽しいですね。

買い物は、圧倒的に日本が便利です。

通販でも色々な物が簡単に買えますし。

ソフトウエアの開発などは、どうも静かなオーストラリアの環境の方が向いているようです。



新ソフト

2010年6月25日

この二ヶ月間一日も休まず取り組んできた新ソフトですが、ようやく読み込み、編集、保存までの一連動作が可能になりました。

機能を思いつくたびに次々実装してきたので、相当時間がかかりましたが、ようやく一段落です。

これから細かなバグ取り、ヘルプなどなど、まだまだやることはたくさんあります。



エンジンとコンピュータ 4

2010年6月18日

CPUがROMのデータを参照して動作するECUで一般的になったのは、第二世代とも言えるDR30スカイラインの頃で64Kビットの容量でした。

16*16のバイト(00からFF)データで表示すると32面、プログラム領域を含んで1FFFまでの容量しかありません。

現在の車種で採用されているROMで大きい物では8192Kですから、実に100倍以上の容量になっています。

単純に比較は難しいのですが速度でも当時は4MHz以下と、今の普及版PICやAVRの1/4程度でした。

現在は、一般車で20MHzや50MHz、F1などの高性能ECUでは100MHzを超える速度で動作しています。

しかしそのような低速なECUでも、当時もエンジンとして十分なパワーを発揮できたわけです。

ではなぜ、エンジンを運転する目的のために、これほど高性能化を必要としてきたのでしょう。



エンジンとコンピュータ 3

2010年6月9日

私の記憶では、初期のECU(当時はEGI)はスカイラインのC110型(いわゆるケンメリ)の後期から装着されました。

これは昭和51年の排出ガス規制に対応するべく装着されたものです。

当時のECUはアナログコンピュータと言われ、ほとんどがロジックで組まれたキャブレターを置き換える電気的な仕組みに過ぎませんでした。

しかし、エンジンの電子制御が普及する初期段階であった事は間違いありません。従って、エンジンセッティングの方法も水温に疑似信号を送るなどの方法が一般的でした。

本格的なCPUによるデジタルコンピュータを搭載したのはスカイラインジャパンからとなります。

これは通称「E車」と呼ばれ、キャブレターセッティングと同様にプログラムでエンジンセッティングする時代の幕開けとなりました。



エンジンとコンピュータ 2

2010年6月8日

エンジンの基本は2サイクルや4サイクルなど、それぞれの方式が発明された当時から変わっていません。

もちろん様々な機械的な進化もありますが、発明当時と大きく違うのは制御方法です。

基本的にエンジンが要求する「燃料と空気が混ざった混合気」を機械的にキャブレターで制御するのか、電気的にECUでインジェクション制御するのかの違いです。

今では、ほとんどの車でインジェクション方式が採用されるようになりました。

これは、電子制御方式が環境排出ガス規制への対応や低燃費の実現などで有利であり、電子制御自体のコスト低下も可能になったからです。

ただし現在の電子制御でも、どうにもならない点があります。

これは、「あくまで過去の(エンジン)運転状況から未来を予測して制御しているにすぎない」という点です。

現在の技術では、完全なリアルタイムでエンジンを制御するのは非常に困難です。

では、今までどのようにして効率を向上させていったのでしょう。



エンジンとコンピュータ 1

2010年6月7日

エンジンの電子制御について書いていこうかと思います。

私は電気も好きですが、エンジンやモーターなどの動く物、特に動力になるものが好きです。

高校生の頃は、ラジコンのモーターをチューンして売っていました。

0.1mm単位で芯線の材質と太さを変え、様々な巻き数で消費電流とトルク、回転数のデータをとり、コースに合わせたモーターを作るといった具合です。

芯線のカシメ方や、銀ハンダなどのハンダの質、コアのバランスどり、モーターハウジング(ケース)、ブラシ、ブラシまでの線、マグネットの材質、磁力、位置、進角まで含めてこだわりました。

これらは、もう三十年ほど前の事です。

モーターだけで他にも色々ありますが、ラジコンのブラシモーターだけでも、これだけやれることがあります。

他にも、シャーシの材質、アルミ、SUS304、カーボン材に、シャフトに中空チタンを使用し、モーター駆動アンプもトランジスタによるアンプからリレーのみなど、様々なタイプを作りました。

電池も当時はニッケルカドミウム電池でしたが、製造メーカー、充電電流、電圧、時間、温度管理も含めてデータをとり、充電器を作っていましたので、現在の電気自動車やハイブリッドのバッテリー問題点もよくわかっています。

今や多くのロボットで使用されるサーボも、サーボアンプを含めて様々なタイプを自作し、軽量化、高速化、高トルク化に励んでいました。

現在は金属ギヤなどの市販物が充実しただけで、今もその基本はほとんど変わっていません。

ちなみに、日本で最初(おそらく世界初)にエンジン1/12サイズ4WDを作ったのは私です。

ワンウエイクラッチにチェーン駆動という構造でしたがひどいアンダーステアに悩まされた記憶があります。

これら様々な事から、材料工学、電子工学、機械工学、自動車工学などを学ぶことになりました。

当時の(今でもそうですが)ラジコンは実車よりも進んでいました。

電気自動車は三十年後の今でもこの状況です。

実車を作るときにもモックアップや模型から作りますから、当然と言えば当然です。

小さいので、安価で様々な材質を試せる、短期間で作ることができる、法的制約を受けないので簡単に試せてすぐに結果が出る、などです。

火星探査機も、UAVも、今流行のロボットも、元は全く同じ技術がベースです。

これらの経験や知識が、今の私の基本となっています。



新ソフト機能整理中

2010年6月6日

今日は、今作成中の新ソフトの機能を整理しています。

ここまで思いつくまま機能を実装してきたので、いったんそれらを整理して全体の連携をとっています。

表示や編集などの基本機能は問題無く動いています。

まだ実装していないのは端数処理、アンドゥ、コンペア、ファイル書き込みなどありますが、とりあえず先は見えてきました。



世界のスーパーコンピューター 国別比較

2010年6月5日

http://news.bbc.co.uk/2/hi/technology/10187248.stm

International Supercomputing Conferenceで発表されているリストです。

発表されている物だけなので、実はもっと凄いのが隠れているかもしれません。

一位がアメリカ クレイのジャガーで、二位が中国のNebulae(星雲?)で1.271 ペタflopsだそうです。
ちなみにインテルのi7 980 XE で107.55 ギガflopsだそうで、ギガ、テラ、ペタ、とだいぶ単位が違います。

それにしてもスーパーコンピューターは「ものづくり」に必要な物と言えますが、この比較からもわかるように、なかなか悩ましい現状です。