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電子制御スロットルシステム(ドライブバイワイヤー)とは「はじめに」



「このページは技術紹介資料です」

■ 電子制御スロットルシステム(ドライブ・バイ・ワイヤー)とは

 電子制御スロットルシステムとは、Drive-by-wire(ドライブバイワイヤ)、電子スロットル制御システム、電子制御スロットル、電スロ、とも呼ばれ、アクセルペダル(アクセル・スロットルレバー)とエンジンのスロットル間を電気的に接続して制御する機構のことを言う。

 機械的に接続する事が困難な 航空機 Fly-by-wire(フライバイワイヤ)や船舶などでは古くから採用されており、複数のセンサーと制御系統によるフェイルセイフ機能が完全であれば安全性が高いシステムである。

 一般的にステッパーモーター(ステッピングモーター)でコントロールされていると誤解される事が多いが、多くがDCブラシモーターによるフィードバック制御が採用されている。 これは、ステッピングモーターを使用する事によるコストアップ、故障率のアップ、制御系の複雑化、起動トルクや脱調の問題があるためと思われる。

 モーターに通電しない状態ではスロットルはフリーとなるが、バネによって若干スロットルが開いた状態で固定される。これは、安全に停車するまでの間、最低限のエンジン回転数を保つ事によって、ブレーキやパワーステアリング機構、電気系統などを維持するための機構である。

 センサーは、安全性の確保のため、ほとんどの場合アクセル、スロットル共に二系統化されている。 2つの特性を持つセンサーを別々に搭載することにより、ノイズやセンサー故障などに備えている。 また、ECUでセンサーの整合性をチェックすることで、さらに信頼性を確保している。(センサーの出力はワイドとナローや、逆転出力など各社によって様々な方法が採られている)


電子制御スロットルシステムの機能

 車、バイク共にガソリンエンジンの基本原理は同じである。
 ドライバー(ライダー)によるアクセルの開き具合を角度センサーで取得し、電気的に処理してスロットルモーターを動作してスロットルを開閉する。

 電気的に接続する事から、スロットルを制御するためにコントローラーが必要であり、多くはエンジンコントロールユニットECUの機能に含まれている。

 電子スロットル系統図


 現在では多くの車種で電子スロットルが採用されているが、これは以下のような利点による。

電子スロットル制御システムの利点

●構造がシンプルで部品点数の削減が可能
 アクセルワイヤーやダッシュポットなど、機械的で複雑な部品が不要であり軽量化とコストの低減が可能。
 スロットル開度を電気的に直接制御できるので、アイドルコントロールバルブ等が不要となる。
 構造が単純であることは、コストや重量、故障率から見ても有利である。

●エンジンのインタラクティブな制御が可能
 クルーズコントロール、トラクションコントロールなどが電気的に制御できる。
 トランスミッションの変速時や、アクセル操作に対して衝撃を低減したり滑らかな動作が可能となる。

●運転者の操作をアシストすることが可能
 アクセル操作に対して、平均化や制限をすることで燃費の向上が可能となる。
 不用意な操作に対して、制御することが可能。

 しかし、誰でも簡単に使える事を目標に設計されているため、特別な使用目的には適合しない点が多い。

 E-THM1.jpg
電子スロットルのカバーを開けたところ(トヨタ車)
(左がスロットル軸、中央が減速ギア、右がモーターで電磁クラッチが付いている)
注:すべてのスロットルが同様とは限らない

電子制御スロットルシステムの欠点

●一般的に動作が遅い(レスポンスが悪い)
 ドライバーの意志と異なる制御がなされるため、高度な運転技術者の意志がスロットルに反映されない。
 例: 出だしは鈍く、途中から急に加速するような特性を見せる事がある。
 これは、一定のアクセル開度まではスロットル開度を制限するが、素早いアクセル操作に対しては、より大きくスロットルを開くため。

●全開域からの急減速が困難な場合がある
 一定以上スロットルを開けた高速域から急減速する場合、アクセル開度が一定量開いたままになる場合がある。
 これにより負圧の発生が限られ、マスターバックによるブレーキアシスト力が不足する場合がある。

●制御が難しい
 電子スロットルの制御回路やセンサーに高度な技術が必要。
 制御系が人と機械のインターフェイスとなるために、人の意志と異なる動作となる場合が多く、違和感を減らすことが難しい。


 特にモータースポーツの世界では、市販車の電子スロットルの様々な問題点が指摘される。

  1. 電子制御スロットルシステムとは 「はじめに」
  2. 電子 制御スロットルシステム 具体的な問題点
  3. 電子制御スロットルシステムに対する誤解
  4. 電子制御スロットルマネジメントシステム

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ページ作成日 : 2009/07/22